2026 SPRING/SUMMER PREVIEW

草月会館, 東京
STRUCTURAL BLOOM - 構造的開花 -

本展は、草月流いけばなの造形思想と、イサム・ノグチが草月会館のために構想した石庭 “天国“ に内在する「関係としての彫刻」という概念を、ALL CLAMPという仮設的構造体によって再解釈する試みである。草月流は、花を自然物としてではなく、空間における線・量・間の関係を成立させる造形要素として扱ってきた。勅使河原蒼風は、“いけばなを場所や素材に拘束されない造形行為“として位置づけ、花材の本質を「何であるか」ではなく「どのように立ち上がるか」に見出した。

本展では、ノグチの石を直接固定することなく、緩衝材を介してALL CLAMPで関係づける。そこに通された木の枝は、草月流における「線」として空間を切り取り、枝にクランプされたOAOの靴は、花として立ち上がる。ALL CLAMPは固定のための装置ではない。それは構造が一時的に成立する条件を与えるための装置であり、展示終了とともに解体され、痕跡を残さない。その仮設性は、枯れることを前提に成立する生花の時間性と呼応する。

ここで靴は履かれる前のプロダクトではなく、身体と地面の関係を抽象化した造形物として存在する。石・クランプ・枝・靴は、普遍と可変、自然と人工、身体と空間のあいだに張られた関係の束として、この場所で一時的に花開く。

INSTALLATION BY ALL CLAMP

ALL CLAMP は、あらゆるものを仮設的に接続するためのクランプシステムです。木材、金属、廃材、既製品など、異なる背景や文脈をもつ素材を横断的に接続することで、空間や物の自由な構成や構築を可能にします。「かたち」を新たに生み出すのではなく、「関係」を組みなおすことで、新たな意味や機能を立ち上げます。“最小限の加工で、最大限の組み合わせを引き出す”という視点のもとに設計された本プロダクトは、解体と再構成を前提としたハードウェアであり、その使用プロセス自体が創造の実践となります。

@all_clamp